更年期障害になった場合日常生活が送れないほど症状が辛い場合、薬で治療する場合があります。

その治療がホルモン補充療法HRTです。
HRTは失われてしまった女性ホルモンを補ってホルモン欠乏症の症状を緩和していくものです。
使われている薬は文字通り女性ホルモンです。

ホルモン補充療法はエストロゲンだけを飲む場合とエストロゲンと黄体ホルモンどちらも飲む場合があります。

一般的には黄体ホルモンのエストロゲンもどちらも飲むことが主流です。

ピルとの違いは

このようにホルモン補充療法は黄体ホルモンとエストロゲンを使うのでピルと同じなのではないかと感じる方もいるでしょう。

確かに同じ女性ホルモンを使っていますが量が全く違います。
つまりピルをホルモン補充療法として使うわけにはいきませんし、避妊目的でホルモン補充療法をするのも意味がありません。

ピルの目的は女性ホルモンが十分に出ている方が排卵をコントロールするためのものです。
一方ホルモン補充療法のエストロゲンはエストロゲンが減少してしまう状態を補う治療法です。

ピルに含まれているエストロゲンは超低量用ピルであっても大量のエストロゲンが含まれています。
ですがホルモン補充療法で使われているエストロゲンは8分の1から10分の1程度でしかありません。

ですのでホルモン補充療法をピルで代用することはできません。

ホルモン補充療法の副作用

ホルモン補充療法を受けたからのかなりの割合に体重増加が見られます。
50%以上のかたに黄体ホルモンが原因で起こる体液の増加で体重が増加します。

それ以外には吐き気や嘔吐、頭痛、乳房の張り、胃腸症状など軽い症状が起こる場合があります。

ですが使い続けているうちにだんだんと緩和していくことが多いです。

あまりにも副作用がひどい場合ホルモン補充療法をやめないといけないケースもあります。

例えばむくみがひどい場合、偏頭痛が起こってしまう場合、全身にかゆみが起こる場合、肝機能障害が起こって黄疸が見られるなどの症状が起こるとホルモン補充療法はストップしないといけません。

ただ実際にホルモン補充療法で副作用が出る方は稀ですのでそれほど心配する必要はありません。

がんになるのが心配

ホルモン剤による治療と聞くと乳がんなどの癌なのではないかという心配をするか違います。

確かにホルモン療法を行っている方では乳がんになる方が1万人に数人の割合で増加するということが分かっています。

50歳から79歳の方16600人について調べたところホルモン補充療法を行っている方の方が乳がんになるリスクが高まるということが分かりました。

乳がんになるリスクが高まるのは、ホルモン補充療法を始めてから4年目以降に多くまた大腸癌ではかかる人が減ったということが分かっています。

まだホルモン補充療法には血栓症になるリスクが高まるということも報告されており2年目以降に少し罹患率が高まることが分かっています。

このようにいくつかの癌や病気ではホルモン補充療法を行うとリスクが1万人あたり数人のレベルで高くなることがあります。

ですので怖くなってしまった方もいるかもしれません。
ですがどんな薬にも副作用と作用があります。

更年期障害の辛い症状抑えることができ、副作用の可能性が非常に低い場合はホルモン補充療法をした方が良いですし、それほど症状が辛くないという場合であればホルモン補充療法はしない方が良いということになります。